2024年F1中国グランプリは、多くのドラマを生んだレースとなりました。
特に、日本の角田裕毅選手は、前回のオーストラリアGPと同じようにポイント圏内で走行していましたが、結果的にチームの戦略ミス?とマシントラブルによって順位を落とし、最終的に最下位でのフィニッシュ。
さらに、中国GPの波乱として、レース後の検査でフェラーリの2台とガスリー選手が失格となり、レース後の順位変動が話題になりました。
しかし、それ以上にF1ファンを驚かせたのは、レース後に浮上した「角田裕毅とリアム・ローソンの交代の可能性」です。
当初は信憑性の低いメディアが報じたり、F1ファンの中で噂が出ていましたが、F1のデータ分析を行う信頼性の高いメディア「フォーミュラ1データ」が取り上げたことで、信憑性が増しました。
レッドブルの緊急会合とドライバー交代の可能性
レッドブルは、中国グランプリの結果を受けて、英国ミルトン・キーンズ本部で緊急会合を開催する予定です。
この会合では、チームの現状を打開するための議論が行われると見られており、その中には「ローソンの交代」も含まれていると考えられます。
現状、ローソンは開幕2戦連続で予選最下位、中国GPでもピットスタートから15位完走と、期待されるパフォーマンスを発揮できていません。
チーム代表は、しばらく様子をみるとコメントしていましたが、ここまでローソン選手の調子が悪く、逆に角田選手の調子が良いのを見ると、レッドブルは何らかの対策を講じる必要があると考えてるはず。
ヘルムート・マルコ氏は、「チームは現在の状況を懸念しているが、まだ白旗を上げたわけではない」としつつも、「3月27日に会議を開き、今後の方針を決める」と発言しており、ドライバー交代が議題となる可能性は高いです。
なぜドライバー交代が必要なのか
F1チームは単なるスポーツチームではなく、莫大な資金と企業戦略が絡むビジネスでもあるため、結果を出せないドライバーは交代の対象になりやすいです。
F1では予選結果と決勝の安定性が重視されますが、ローソン選手は開幕から予選最下位が続いており、決勝でもポイント圏に入る競争力を見せられていません。
レッドブルはすでにマックス・フェルスタッペンという圧倒的なエースがいるため、2台目のマシンも確実にポイントを獲得できるドライバーが必要です。
低パフォーマンスのドライバーがいると、チームのコンストラクターズランキングが下がり、結果的にチームの収益やスポンサー契約に悪影響を及ぼす可能性があるのです。
次戦の日本グランプリ(鈴鹿)は、ホンダの地元レースであり、レッドブルにとってもマーケティングの観点から重要なイベントです。
もし角田が昇格すれば、日本のファンやスポンサーにとって大きな話題となり、レッドブルおよびホンダにとってのメリットが大きくなるのが考えられます。
角田裕毅の昇格の可能性は?
現在、交代候補として最も有力なのは角田裕毅選手ではないでしょうか?
彼は今シーズン、2レースとはいえレーシングブルズで安定した成績を残しており、もし中国GPで不運がなければドライバーズランキング5位に位置していた可能性もあります。
また、レッドブルのマシンを昨年のアブダビテストでドライブした経験もあり、RB20には特に違和感を感じていないとコメントしていました。
角田選手自身も、次の日本グランプリからの昇格に前向きな姿勢を示しており、「必要であればいつでも準備ができている」と語っています。
一方で、ローソンは「自分はF1でも角田に勝ってきた」とコメントしましたが、実際の成績を見れば角田が優勢であることは明白です。
そのため、会議で交代が決定すればローソンにとっては厳しい局面となります。
レッドブルの今後の選択肢
現在、レッドブルは次のような選択肢を検討している可能性があります。
- 角田裕毅をレッドブルに昇格
角田はすでにF1で経験を積んでおり、安定した走りを見せている。 - リアム・ローソンを継続起用
まだシーズン序盤のため、もう少しチャンスを与える可能性もある。
ただし、日本グランプリで結果を出せなければ即交代の可能性が高い。 - 他のドライバーを起用
2025年のレギュラーシートを持たないベテランドライバーを起用する可能性もあるが、現実的には可能性は低い。
結論
F1中国グランプリの波乱を受け、レッドブルは次の日本グランプリまでに重大な決断を下す可能性があります。
現在の流れを見る限り、角田裕毅選手の昇格が最も有力なシナリオですが、ローソンにもう一戦チャンスが与えられる可能性も残されています。
レッドブルの決断は、F1の今シーズンの勢力図にも影響を与えるとともに角田選手の将来にも重要なものとなるでしょう。
現在の状況を総合的に考えると、ローソンの成績不振、角田の安定感、コンストラクターズ争い、マーケティング戦略、マルコの方針など、様々な要因が重なり、ドライバー交代の可能性が高まっています。